なたがまのはなし(R4 8/1号)
事務局の齊藤です。
さて、数回前に「袖つかみ」の話をだしました。
刃物の話です。
日本の刃物は、海外の方がわざわざ買いに見えられるほど、切れ味の良いものです。
その実は、繊細な硬さを持つ玉鋼と、それを支えるくろがねのバランスにあります。
玉鋼は別名鋼鉄、くろがねは地金とも言います。
実は両方とも同じ鉄で、製鉄の際に含まれる「炭素」の量でその性質は大きく変わります。
炭素分が
少ない多い鉄は、硬く鋭い代わりに粘りがなく、すぐにかけてしまいます。
鋭い刃物の刃先が欠けやすいのはこのためです。
逆に炭素分が
多い少ないと欠け割れには強くなりますが、比較的変形してしまいやすくなります。
鋭い玉鋼の刃先をくろがねで支えるこの構造はしなりの強度があがり、切れ味と使い勝手の両立をしているとも言われています。
さて、前置きが長くなりましたが、日本国内で生産される刃物はその用途種類などで実に600種とも、6000種ともいわれています。
その中で、「なたがま」という刃物をご紹介します。結論からいって使いづらい刃物です。
なたは叩き割る、斧に近い刃物になります。
そして、鎌は引き切る、性質の刃物です。
この斧の先に鎌を無理やりつけたのが、「なたがま」です。
さて、なぜ日本には、600種も刃物があるのか………実は、その用途や刃の走り方で、形状を大きく変えて切りやすくしているためです。
引く鎌と、たたき切るなた、相性はあんまりよくないです。
筆者はこの使い方にずいぶんと苦心しましたが、鎌と鉈を別々に持ち込んだら、使い勝手の話はあっという間に解決してしまいました。
もちろん、使い方の話ですので、正解も間違いもないのですが、筆者の感想とおもってお納めください。
記載内容に誤りがありました。
訂正いたします。
事務局の知識の浅さがばれてしまいました。
しっかり勉強しますので、今後ともお願いいたします。
まとめたサイトをみつけましたので、ご参照ください。
https://mitsu-ri.net/articles/iron-casting-differences